Rotisserie
Rotisserieは最も歴史が長く、ファンタジースポーツの王道とも言えるリーグ形式です。Yahooの基本設定においては、12人のプレイヤーが1つのリーグを形成し、ドラフトによってチームを編成して、1シーズン通して戦い抜いた中でどのチームが「打率」「得点」「本塁打」「打点」「盗塁」「(投手の)勝利」「セーブ」「奪三振」「防御率」「WHIP」で優れていたかで最終順位が決まります。得点の計算方法は非常に単純で、前述した10個のカテゴリーのそれぞれにおいてそのチームが「リーグ内で何位であるか」によって得点が加算されます。リーグで1位のチームには12点が入り、2位のチームには11点、以下同様にして最下位のチームは1点となります。10個のカテゴリー全てでリーグトップの成績を記録すれば、最高得点の120点を獲得することになります。
得点が集計されるカテゴリーは一般的にスコアリングカテゴリーと呼ばれますが、Yahooが使用しているのは5x5と呼ばれる現在最もメジャーなスコアリングカテゴリー方式です。打者と投手のカテゴリーがそれぞれ5つずつあることから5x5と呼ばれています。この他にも5x5から「得点」と「奪三振」を無くした4x4や、主に「OPS」と「ホールド」を加えた6x6などもよく使用されています。もちろんYahooでもカスタムリーグを作る際にはスコアリングカテゴリーを自由に設定可能なので、4x4や6x6、あるいは16x12と言った極端な設定にすることもできます。スコアリングカテゴリーはチーム編成の戦略を大きく左右する重要な要素です。注意すべきなのは、最も一般的な4x4/5x5/6x6のいずれも現実世界では重要となる野手の守備能力は一切評価されません。(カスタムリーグで評価されるように変更することは可能です。)また、投手の打撃成績も一切カウントされません。Carlos ZambranoがどれだけHRを打ったとしても、Fantasy Baseball的には無意味です。
RotisserieはRotoという省略形でよく表記されます。ちなみにRotisserieという名称は、大元を辿ればファンタジースポーツという概念が誕生するきっかけとなった喫茶店の名前に由来しています。最初期のファンタジーベースボールは4x4のRotisserieで行われていました。
Head-to-Head
Head-to-Head(略称:H2H)は、head-to-head="1対1"という言葉の意味通り、短い期間で1人の相手とどちらが優れた成績を残せるかというマッチアップを、対戦相手を変えながらシーズンを通じて何度も何度も行っていくというリーグ形式です。Yahooの基本設定では対戦期間は一週間となっており、他の全11チームとそれぞれ2回ずつ、22週をかけて合計22戦してレギュラーシーズンの順位が決まります。12人のリーグでドラフトでチームを編成し、5x5のスコアリングカテゴリーを使うという点はRotoと全く一緒です。一週間を通じたチーム成績がその週の対戦相手と比べて、それぞれのスコアリングカテゴリーで1つ勝利しているごとに1勝、負けているカテゴリーは1敗、同点のカテゴリーは1引分が記録されていきます。ある週の成績が3カテゴリーで相手を上回ったけれど、5カテゴリーで負けて残りの2つは同点だったという場合は、その週の結果は3勝5敗2引分となります。引分を0.5勝として計算し、22週が終了した時点で勝率が最も高いチームがレギュラーシーズンの優勝となります。H2HにはRotoにはない「プレイオフ」が存在しており、23週から25週まではレギュラーシーズン上位者によるトーナメント形式のプレイオフの期間となります。(実際のMLBはまだレギュラーシーズンの最中です。)
「一週間ごとの成績が全て」で「対戦相手が1人だけ」というのがH2Hに戦略的要素を大きく追加するポイントになっています。盗塁数が1つ相手を上回ろうと、10個相手を上回ろうと獲得できるのは同じ1勝だけですので、状況に応じてラインアップを変えたり、勝てそうになくなったスコアリングカテゴリーは放棄するという戦略も必要になってきます。選手のシーズン成績予想という静的な要素を基本として生まれたファンタジースポーツに、よりゲーム的な要素や動的な戦略が加わったのがH2Hというイメージです。
今回このブログが報じる2chリーグ(PLUS ID:2946)は、5x5 Rotisserie形式のリーグとなりますので、今後の説明は基本的にYahoo! 5x5 Rotoの初期設定を基にしたものとします。
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