2009年3月15日日曜日

ポジション別分析:遊撃手


このポジションは上層に優秀な選手が偏っていると主張するのは問題のないことだろう。一般的なドラフトでは最初の一巡目で3人の遊撃手が指名されることになり、そのいずれもがADPに値する価値を持った選手である。Hanley Ramirezは5カテゴリー全てに渡る脅威で、Jose Reyesは3カテゴリーで良好&2つのカテゴリーで際立った選手、そしてJimmy Rollinsは30本塁打/40盗塁を記録したシーズンからまだ1年と少し経っただけだ。

だがこの3人の選手がいなくなってしまうと、次の40人の間に遊撃手は全く指名されないこととなるかもしれない。そして4番目に指名される選手は、決して他の遊撃手より圧倒的に優れているというわけではない。

特にAlexei Ramirez(ADP 48.5)とRafael Furcal(63.4)に対して悪気があるわけではないが、彼ら2人が似通った能力の遊撃手たちの山の中でたまたま最上層に位置することとなっている。それらの選手は、全て疑問点が付いて回るような選手ばかりだ。年齢、怪我への弱さ、総合的な能力、そして明らかな弱点カテゴリーなど。その集団の中には、成績予測が簡単で有用なベテラン選手たち(Michael Young:79.1、Derek Jeter:99.6)や、Stephen Drew(89.7)・Troy Tulowitzki(104.8といった若手選手も混ざっている。だがこれらの選手達と、例えばJhonny Peralta(106.9・J.J. Hardy(116.9)やOrlando Cabrera(152.9)との成績の差は大きすぎるという程ではない。

もしも最初の数巡で上位階層に位置する遊撃手を指名することが出来なかったとしたら、イライラするべきではない。安売りとなる遊撃手を待つべきだ。例えそれが誰となろうとも。Mixedリーグにおいては、少なくともあと12人貢献してくれる遊撃手たちは残っている。遊撃手の上位3位と4位の差は大きいが、4位と14位の差は大きくない。

ALのみやNLのみというリーグ設定でプレイしている人達は、2つのリーグが奇妙なアンバランスさとなっているということを覚えておいた方がいい。全ての一流遊撃手たちはシニア・サーキット(*=NLの別称。ALより早く設立されているため)でプレイしている。僕らが挙げたランキングにおいても遊撃手の上位5人は全てNLでプレイしているという結果となった。遊撃手上位20人の中でALでプレイしているのは7人しかいない。これは問題だ。

つまりALの選手のみで12チームのリーグに所属している場合は、このポジションの扱いに悩まされることとなる。そしてその決断は早めの巡目でしなければならないことだろう。JeterとYoungの価値は高くなる。パワーとスピードの上限を考えれば、高すぎるといっても過言ではないくらいにである。だがRamirez、Peralta、CabreraやMike Avilesも安く獲得できるわけではない。そしてこれらの選手が全ていなくなってしまったら・・・幸運を祈るよ。もしかしたらボストンでこのポジションの争いを制した選手がファンタジーにおいて重要な意味を持ってくるかもしれないし、テキサスの20歳のプロスペクトのElvis Andrusが水(と盗塁)を得た魚となるかもしれない。それともYuniesky Betancourtが周囲の認識を全て覆す結果を残すかもしれないな。

だが5カテゴリー全てで足を引っ張る選手を抱えるというのは克服するのが難しい問題だ。FA選手の層が薄いポジションだけに尚更である。もしあなたがALのみのリーグで名の通った遊撃手を獲得するために少し無理をしたとしても、僕らは見て見ぬふりをする。でももしもそれをMixedリーグでやったとしたら、あなたは冷笑の的となる。

★★★★★
Hanley Ramirez
Jose Reyes

★★★★☆
Jimmy Rollins

★★★☆☆
該当者なし

★★☆☆☆
Rafael Furcal
Stephen Drew
Derek Jeter
Troy Tulowitzki
Michael Young
Alexei Ramirez
J.J. Hardy
Jhonny Peralta
Miguel Tejada
Mike Aviles
Orlando Cabrera
Ryan Theriot

★☆☆☆☆
Yunel Escobar
Khalil Greene
Jed Lowrie
Felipe Lopez
Jason Bartlett
Edgar Renteria
Cristian Guzman
Elvis Andrus
Yuniesky Betancourt
Clint Barmes

☆☆☆☆☆
David Eckstein
Erick Aybar
Emmanuel Burriss
Julio Lugo
Cesar Izturis
Jeff Keppinger
Asdrubal Cabrera
Alcides Escobar
Nick Punto
Jerry Hairston Jr.
Brendan Harris
Reid Brignac
Jason Donald
Brent Lillibridge
Aaron Miles
Maicer Izturis
Ramon Vazquez
Brandon Wood
Ben Zobrist
Nomar Garciaparra
Omar Infante
Adam Everett
Alberto Callaspo

[遊撃手:総合上位5選手]

Brandon Funston
1.Hanley Ramirez
30本塁打/30盗塁と.900以上のOPSを過去2年に渡って記録してきている年齢的にも全盛期の選手。
2.Jose Reyes
25歳にしてすでに20本塁打/60盗塁を2度も記録してきている。
3.Jimmy Rollins
30本ではなく、15本塁打を想像しておいた方がいい。だが40盗塁と100得点は稼いでくれる。
4.Rafael Furcal
もし健康でいられるとすれば打率.300/30盗塁/100得点の脅威。
5.Troy Tulowitzki
怪我とスロースタートの問題を深読みするにはまだ若すぎる。

Andy Behrens
1.Hanley Ramirez
40本塁打/40盗塁の可能性も秘める5カテゴリープレイヤー。
2.Jose Reyes
2カテゴリープレイヤーだが、20本塁打/80盗塁の可能性。
3.Jimmy Rollins
もう30本塁打に達することはないかもしれないが、盗塁と得点はそのまま残るだろう。
4.Rafael Furcal
もし健康だとしたら、Rollinsを真似したかのような良好な成績を残すことが出来る。
5.Derek Jeter
盗塁と打率においての信頼度は特筆もの。とうとうADPが下がってきた。

Brad Evans
1.Hanley Ramirez
複数カテゴリーで貢献する、比類なき1位指名のファンタジーにおける神。盗塁数が下がったのは驚きだが、打率.310/35本塁打/75打点/125得点/40盗塁のシーズンが待っている。
2.Jose Reyes
この春すでに2本塁打という実績は、とうとう20本塁打を達成する時を迎えていることの予兆かもしれない。
3.Jimmy Rollins
08年の辛いシーズンは彼の値段を下げることとはならなかった。だが1.48というゴロ/フライ比と、積極性の減退を考慮すれば、25本塁打の日々は過去の物だ。
4.Rafael Furcal
常に怪我のリスクは伴うが、昨年DLに入るまではキャリア最高の年を迎えていた。Mannyとの契約成立は、幸せな日々が待っていることを意味する。
5.Alexei Ramirez
育成に適した環境と、予想される成長を考慮すると、昨年とほぼ同じ成績を残すことが考えられる。複数ポジションでの出場適正は好まざるを得ない。

Scott Pianowski
1.Hanley Ramirez
指名しないということは考えられない大君主。だがどれだけ盗塁数を保つことができるだろうか。
2.Jose Reyes
僕の考えでは、彼はどの順位で指名するのも納得がいく選手だ。
3.Jimmy Rollins
昨年は細かいところで改善が見られた。盗塁での成功と四球数/三振数の比を考慮するといい。
4.Rafael Furcal
LAでの3年間はどれもそれぞれ奇妙なシーズンとなったが、出場できる限り成績は残してくれる選手だ。
5.Troy Tulowitzki
彼は健康で、変わらず気圧の低い球場でプレイしている。ドラフト位置から考えると見返りは大きい。

[遊撃手:過小評価上位5選手]

Brandon Funston
1.Troy Tulowitzki
クァーズを本拠地とする打率.290/25本塁打/100打点が可能なこの遊撃手は、ADPを考えるとお買い得だ。
2.Khalil Greene
とうとう自由になった。ペトコでは通産打率が.228だった。
3.Mike Aviles
プロに入ってからの実績が、彼のメジャー初シーズンで記録した162試合で打率.300以上/15本塁打/15盗塁に値する成績を裏付けている。
4.J.J. Hardy
様々な急展開が待っているかもしれないが、ドラフト100位の外では打率.280ほどに25本塁打という成績は大安売りだ。
5.Yunel Escobar
打率.300が可能で他のカテゴリーでも成長の可能性がある選手に対して219というADPは正当化できるものではない。

Andy Behrens
1.J.J. Hardy
過去2シーズンの合計で50本塁打を打ってきているが、ADPは遊撃手で上位12人にギリギリ入る程度だ。
2.Jhonny Peralta
Hardyと同様。最近の数字も似ている。
3.Khalil Greene
彼はホームとアウェイでの成績の差が激しい選手だったが、ようやくペトコの呪縛から解き放たれた。
4.Mike Aviles
あれほどのデビューをしたのにADPは情けない。
5.Orlando Cabrera
ドラフトではほぼ忘れ去られてしまっているが、90得点と20盗塁を残すであろう。

Brad Evans
1.Derek Jeter
スキルは落ちてきているが、打率.300/12本塁打/70打点/110得点/15得点というのはまだ実現可能だ。
2.Troy Tulowitzki
オールスター後は打率.327/5本塁打/30打点/30得点と、今季のリバウンドが期待できる。
3.J.J. Hardy
コンタクト率は下がったが、何とか打率.280以上を残し、見応えがある24本塁打を記録した。このポジションでは2番目に多い本塁打数だ。
4.Mike Aviles
安売りされている有用な便利屋だ。低い三振率と高いコンタクト率は、打率.300以上はまぐれではないということを意味する。
5.Khalil Greene
Pujolsと一緒になった新たな活躍場所はプラス材料だ。打率は.250辺りまで回復し、15~20本塁打と75以上の得点・打点を記録できる。

Scott Pianowski
1.Jhonny Peralta
昨年陰に隠れてキャリア最高の年を迎えており、今年は27歳のシーズンだ。どうしてこんなに安売りされているんだ?
2.Orlando Cabrera
この10年の大半において彼の能力は過小評価されてきた。
3.Felipe Lopez
まだ30歳を迎えておらず、アリゾナの一番打者として輝きを見せるかもしれない。
4.Mike Aviles
Yahoo!の専門家には大いに評価されているが、他ではそうでもない。昨年の活躍の大半を保つことが出来るだろう。
5.Cristian Guzman
理論重視な人達には悪いが、適当に打席に立っていても打率.300を記録できる打者というのは存在する。

[遊撃手:過大評価上位5選手]

Brandon Funston
1.Jimmy Rollins
現在のYahoo!のADP10位に値するには、予測が難しすぎる選手だ。過去において一度だけ(07年)しか、今の値札に見合った活躍をしていない。
2.Miguel Tejada
まだ多くのプレイヤーの頭の中では遊撃手上位12人に入っているようだが、もうすぐ35歳となるMiggyは昨年後半の86試合でたった3本塁打だった。
3.Jed Lowrie
レギュラーが確約されている状況でもなく、パワーとスピードの秘めた能力が大きいというわけでもないのに、実績のある選手達を差し置いて200位以内で指名されている。
4.Edgar Renteria
10本塁打/10盗塁に到達するのにも苦労をするという段階まで来ている。
5.Yuniesky Betancourt
彼にはまだ未知の潜在能力が残されているかもしれないが、投球の見極めができるようになってくるまでは、ずっと今と同じような成績(昨年の最終ランクで335位)となるだけだ。

Andy Behrens
1.Rafael Furcal
ああ、僕は彼を総合4位として挙げたのはわかってる。でも90位後で指名される遊撃手と大差はない。
2.Alexei Ramirez
彼についてはもう十分に語った。この選手は好きだが、彼のADPは嫌いだ。
3.Michael Young
素晴らしい打線の中でプレイする安定感のあるベテラン。だがパワーとスピードの大半は失われてしまっているのにADPは未だ高い。(79.2)
4.Miguel Tejada
ステロイドが抜けた彼はTulowitzki、PeraltaやHardyの近辺でドラフトされるような選手ではない。
5.Bucky Dent
打率.238でオールスターに出場した。彼はDave Concepcionと違うというのは間違いのないところだ。

Brad Evans
1.Michael Young
Hardy、PeraltaやAvilesよりも先に指名されることを正当化できる成績を残してはいない。
2.Miguel Tejada
注射針から遠ざかって以来、本塁打とフライ率は急速に下がってきている。
3.Orlando Cabrera
慣れ親しんだセルからコロシアムへの住所変更は、元々良くない成績をさらに低下させるだろう。彼は25打点多いTheriotだ。
4.Stephen Drew
全般に渡っての成長は立派だったが、20位ほど後に指名されるPeraltaも同様の価値がある選手だ。
5.Jimmy Rollins
Yahoo!の呪いがこのMVP経験者を昨年は苦しめることとなった。だが、20本塁打以下という長打力の減少はおそらくこれからも続くだろう。

Scott Pianowski
1.Michael Young
凄いとは言えないもののまだ良い数値を残しているが、パワーは失われてしまった。
2.Miguel Tejada
13本塁打に長打率.415?何も見るべき物はない。
3.Edgar Renteria
スピードとスイングスピードはどちらも失われてきている。
4.Julio Lugo
もし彼がJed Lowrieを超えることがあったら、僕は驚愕する。
5.Jason Bartlett
小さな好打者だが、一体全体どうして地元の野球記者協会は彼をレイズのMVPとしたんだい?

[遊撃手:プロスペクト上位5選手]

Brandon Funston
1.Jason Donald
2.Elvis Andrus
3.Alcides Escobar
4.Gordon Beckham
5.Cale Lorg

Andy Behrens
1.Elvis Andrus
2.Alcides Escobar
3.Gordon Beckham
4.Jason Donald
5.Tim Beckham

Brad Evans
1.Elvis Andrus
2.Alcides Escobar
3.Reid Brignac
4.Jason Donald
5.Todd Frazier

Scott Pianowski
1.Elvis Andrus
2.Tim Beckham
3.Gordon Beckham
4.Alcides Escobar
5.Wilmer Flores

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