2009年3月2日月曜日

基礎知識:チーム編成

Yahoo! Fantasy Baseballにおける最初のチーム編成は、ドラフト形式によって行われます。ドラフトには大きく分けてライブオンラインドラフトと、オートピックドラフトの2種類があります。前者はオンライン上で参加者が全員集まり、リアルタイムで選手を選択していくドラフト形式で、後者はあらかじめ設定された「選手順位リスト」に基いてコンピューターが自動的に選手を決定するというドラフトです。後者の選手順位リストは自分で作ることも可能ですし、Yahooがあらかじめ用意してくれているデフォルトのランキングをそのまま利用することもできます。リストの内容変更はドラフト開始時間の45分前まで可能です。コンピューターは、自チームの空きポジション枠を考慮した上で、ドラフト指名順が来た時点で他のチームにまだ獲られていない選手の中でリスト内のランクが一番上の選手を獲得してくれます。他のチームがどの選手を獲得してくるのか事前に予想が出来ないという点と、自チームの選手獲得状況に応じて柔軟に獲得選手を変えていくことが出来ないという点で、オートピックドラフトはあまりオススメできません。本当に時間がなくてどうしようもないという場合に使う選択肢という認識でいいと思います。この2種類の他にも「現実世界でドラフトを行って、Yahooには結果だけを入力する」というオフラインドラフトという選択肢もありますが、あまり一般的ではありません。

Yahooの標準設定においては、ドラフト順位はリーグ作成者によって指定されたドラフト時間の30分前にランダムで決定されます。この30分前からオンラインのドラフト会場が「開場」となるので、ドラフト専用アプリを使って会場に入り、他のドラフト参加者とチャットなどをすることが出来るようになります。ドラフト開始時間に不在者がいる場合は、オートピックドラフトと同様に事前に指定された選手順位リストに基いてコンピューターが勝手に不在チームの選手を獲得することとなります。途中参加も可能で、その場合は参加した時点から自分で自由に選手を獲得することが出来るようになります。

ドラフトの1巡目はとても単純で、ランダムで決定されたドラフト順位1番目のチームから12番目のチームまで順番に1人ずつ選手を獲得することとなります。2巡目は逆に、12番目のチームから始まって1番目のチームが最後に指名をします。3巡目はまた逆になって、もう1度1番目のチームから始まって12番目のチームで終わります。これが21巡目まで繰り返されます。つまりドラフト順位1番目のチームが指名できるのは、全体1位/24位/25位/48位/49位・・・で、ドラフト順位7番目のチームが指名できるのは、全体7位/18位/31位/42位/55位・・・となります。このドラフト順位によって明確な有利・不利が決まってしまうということはありませんが、指名順位が下位になってしまった人には後述するちょっとした救済措置があります。

選手の成績などはドラフトアプリ内で確認することも可能ですが、自チームのドラフト指名の順番が来てから選手決定までの猶予は1分30秒しかありませんので、事前にある程度どういった選手を獲得するかという準備をしておくことが大切です。年俸などは一切考慮されませんので、他のチームに獲られていない限り、好きなだけ有名選手を獲得することが出来ます。

ドラフトが終了すると、各チームの最初のロスターが出来上がります。1チーム21人で合計12チームというのが初期設定ですので、この時点で既に所属が決まっている選手数は合わせて252人となります。Yahoo! Fantasy Baseballには1000人を超える選手が登録されているので、残りの800人以上が未所属の状態で余っているということです。この未所属の状態には2種類あり、1つが「Free Agent」でもう1つが「Waiver」です。「Free Agent」の状態の選手は、誰でも自由に早い者勝ちで即時獲得を決めることが出来ます。「Waiver」の状態の選手は、指定されたウェイバー期間(Yahoo初期設定は2日間)の間に獲得を希望したチームの中で、ウェイバー順位が一番上位にいるチームがウェイバー期間終了時にその選手を獲得できることとなります。

前述したウェイバー順位ですが、リーグ開始時のウェイバー順位は、ランダムで決定されるドラフト順位によって決まります。ドラフト順位が1番目のチームのウェイバー順位は最下位の12番目となり、逆にドラフトが12番目のチームはウェイバー順位では1位となります。これが前述の「ちょっとした救済措置」です。ウェイバー順位は不動ではなく、シーズン中にウェイバーを使って選手を一人獲得すると、このウェイバー順位が最下位に変わります。獲得前のウェイバー順位がどの位置にいようと、一人獲得すると必ず最下位まで落ちます。「Free Agent」での獲得ではウェイバー順位は変化しないので、「Waiver」で獲得するというのは他チームと競合する重要な選手ということになります。ウェイバー順位が最下位のチームはリスク無しで「Waiver」状態の選手の獲得を希望することができますが、他チームが同様に獲得を希望していた場合は必ず負けてしまいます。

ではどういった選手が「Waiver」の状態になるのかというと、「ドラフトで指名されなかった選手」「他チームから放出された選手」「シーズン途中でYahooの選手データベースに追加された選手」の3通りが主な要因です。これらの選手が「Waiver」の状態に入り、2日間のウェイバー期間の間に誰にも獲得されなかった場合は未所属のまま「Free Agent」に変わります。

昨シーズンで言うとCliff Lee、Edinson VolquezやRyan Ludwickのように、開幕前の早めのドラフト終了時にはどこのリーグでもほとんど未所属だった選手が、一流選手を凌ぐような成績を残すというのは毎年必ず起こることです。「Free Agent」選手の獲得や、「Waiver」選手の獲得によってシーズン中にチームを改善させていくというのは重要な要素になります。もちろんこの他にも、他チームとのトレードによって補強をすることも可能です。

また、通常意識する必要はないですが、リーグのバランスを崩す迷惑行為の防止策の1つとして「Can't Cut List」というものが存在しています。この「Can't Cut List」は文字通り「放出不可能な選手のリスト」で、Yahooによってこのリストに入れられている極一部の一流プレイヤーはチームから放出することができません。ただし、トレードによる放出は問題なく可能です。一流プレイヤーをトレードの駒にも使わずに単純に放出することというのは通常ありえないことですので余り意識する必要はないのですが、「Can't Cut List」に載っている一流プレイヤーが極度の不振に陥ったり、怪我によってシーズン絶望となってしまっても、Yahooがリストを更新するまでは放出することができないという状況は稀にあります。去年だとCarlos Leeがこのケースでした。

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